[33] 茶の本
これが掲載されている時は、私は日本に帰国したばかりだろう。
振り返ると長かった海外生活。
日本人は、海外生活を送ると愛国心が強く芽生え、母国を新たな目で再発見するようになる。それゆえ、チャンスがあったら、是非一度は、自信がなく、不安であっても、海外で生活してほしいと思う。
日本人は世界でも大変稀な、手先の器用な、独自の美しく繊細な伝統文化を持つ民族。
外を知れば、日本に蔓延るおかしな自虐性がばかばかしく思え、自分たちの足元がはっきり見えてくるはずだ。
世界の視野から見た日本という国の、長所、短所を公平に理解できれば、そこから、国民が互いに向上し合いながらも、力を合わせて、日本という国を守り、栄えさせようと思えるようになるだろう。
外国籍の人間ですら、日本に住んだ後に母国に戻ると、日本が恋しくなり、日本に戻りたくなるくらいなのだから、それほどの魅力ある日本を、今後、どれほど多くの日本人が理解できるかどうかに、日本の将来がかかっているように思える。
ところで、岡倉天心著「茶の本」を読んだことはあるだろうか。原作は英語で書かれているが、日本について書かれているだけに、日本語で読んだ方がしっくりいく。日本美というものを、客観視するきっかけになるかもしれない。
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