[34] From Third World to First
日本を見ていると、外交に関し、敵に回してはいけない国をむやみに怒らせ、要注意な国に媚を売り続けるなど、国際社会から見ると、何を日本は考えているのか、非常に読みにくい。
又、小国、弱国に対しては、どんなに親日国であっても見向きもしない傾向が強いのも、愚かだと言わずにはいられない。虎の威を借りても、日本は、資源のない小国であるという事実から逃げ切れるものではない。
シンガポール建国の父である、Lee Kuan Yew (李光耀) 前首相の書いた「From Third World to First : The Singapore Story (ISBN: 978-0060197766)」を始めて読んだ時は、目の覚める思いがした。
資源のない小国という部分で、共通点を持つシンガポールだが、それゆえに、彼らの抱える問題と日本の抱える問題にも共通点が多い。この本には、それらの解決方法が書き連ねられており、参考になる。
李前首相は、シンガポール国内だけでなく、欧米でも、彼を非常に尊敬する人々や有識者たちが多数存在する。それもそのはず、彼の認識は、はっきり物を言う欧米社会にあっても、ずば抜けて鮮鋭であり、彼の知恵を授かろうと、常に国内外から人々がインタビューを申し込んでいる。特に国際関係においては、非常に鮮明な見解を持ち、目から鱗がおちる。
過去に引きずられない、事実は事実として、そこから何を学ぶか。その点に意識の焦点を当て、厳しい体験、辛い体験も、単に被害者としてうずくまるのではなく、その体験から現実を学び、将来を構築している。その結果が、現在、アジア地区の経済の中心地として位置するまでになった、シンガポールだ。
彼はCNNのインタビューで、こう語っていた。
「生存していくには、変化が不可欠だ。変化しなければ、取り残され、絶滅するだろう。」
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